書評

『アフリカで、バッグの会社はじめました 寄り道多め仲本千津の進んできた道』あらすじ紹介

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「人を救う仕事がしたい・・」

「困っている人や貧しい人のために、何か役立つことをしたい・・」

人助けをしたいと思うことはあっても、実際に行動を起こせる人って、どのくらいいるのでしょうか?

アフリカのウガンダで貧困にあえぐシングルマザーの女性たちの現状を目の当たりにし、自らバッグ工房を立ち上げ、女性たちに仕事を与える支援をした日本人女性がいます。

それが、『アフリカで、バッグの会社はじめました 寄り道多め仲本千津の進んできた道』で描かれる、社会起業家の仲本千津さんです。

本書は、仲本千津さんがウガンダでバッグ工房を立ち上げるまでのドキュメンタリーです。

また、2024年の読書感想文課題図書の中学生の部に選出された作品でもあるので、読書感想文の選書にお悩みの中学生にもおすすめの作品です。

仲本千津さんの行動力や言葉には、働き方や生き方のヒントにもなる魅力がたくさんあります。

進路に悩む中学生や高校生にはもちろん、大人にもおすすめできる素敵な本なので、気になった方はぜひ読んでみて下さいね♡

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『アフリカで、バッグの会社はじめました 寄り道多め仲本千津の進んできた道』の概要

タイトル『アフリカで、バッグの会社はじめました
寄り道多め仲本千津の進んできた道』
著者江口絵里
定価(税込)1,650円
出版社さ・え・ら書房
刊行日2023年6月30日
ページ数136ページ
対象年齢小学校高学年〜

『アフリカで、バッグの会社はじめました 寄り道多め仲本千津の進んできた道』の著者は、児童書作家の江口絵里さんです。

江口絵里さんは仕事で仲本千津さんをインタビューしたあと、年頃の女の子のためになるような本を作りたいと思い、本作を書いたそうです。

本書は、社会起業家の仲本千津さんがアフリカのウガンダでバッグ工房を立ち上げ、アフリカ女性を支援するまでの物語を描いたドキュメンタリー作品です。

青少年読書感想文全国コンクール2024課題図書 中学生の部に選出

『アフリカで、バッグの会社はじめました 寄り道多め仲本千津の進んできた道』は、2024年の読書感想文の課題図書中学生の部に選出されています。

仲本千津さんの半生が描かれた本書は、進路に悩む中学生にぴったりの作品です。

本の長さも136ページという読みやすいボリュームなので、読書慣れしていない中学生にもおすすめですよ。

もちろん、大人にもおすすめの作品です


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『アフリカで、バッグの会社はじめました 寄り道多め仲本千津の進んできた道』あらすじ

『アフリカで、バッグの会社はじめました 寄り道多め仲本千津の進んできた道』は、社会起業家・仲本千津さんがこれまで行ってきた活動を描いた、ドキュメンタリー作品です。

子供の頃から明るく活発で行動的だった仲本千津さんが、夢を諦めずに何事にも前向きにチャレンジしてきた半生が綴られています。

アフリカのウガンダで出会ったシングルマザーたちと共に、アパレルブランドを立ち上げるまでのストーリーには心打たれます。

以下の内容で、本書の内容を簡単にご紹介していきます

  • 仲本千津さんはどんな人?
  • ウガンダで貧困に苦しむシングルマザーや元「子ども兵」の人々
  • アフリカンプリントとの出会い
  • RICCI EVERYDAYを立ち上げ大成功!

仲本千津さんはどんな人?

仲本千津さんは、1984年生まれの日本人女性です。

子供の頃からやんちゃだけど勉強ができて、誰からも好かれる女の子でした。

千津さんが中学生のとき、授業で『シンドラーのリスト』という映画を観ました。

第二次世界大戦時に、ナチスドイツから千人以上のユダヤ人を救った実業家の実話をモデルにした映画です。

千津さんは、その頃から世界の争いや虐殺、繰り返される戦争について考えさせられ、自分も人助けがしたいと考えはじめます。

さらに、高校時代に国連で難民問題に取り組む緒方貞子さんに憧れ、大学・大学院ではアフリカの紛争問題を研究しました。

その後、アフリカ支援NPO法人や日本の大手都市銀行で働きますが、2011年の東日本大震災をきっかけに、ついにアフリカへ渡りました。

ウガンダで貧困に苦しむシングルマザーと元「子ども兵」の人々

ウガンダは過ごしやすく、食べ物に恵まれた国でもありますが、世界で最も経済的に貧しい国と言われています。

その背景には、シングルマザーと元「子ども兵」として生きる人々の現状がありました。

ウガンダでは結婚して子供ができても紛争やエイズで夫を亡くしたり、暴力を振るう夫から逃げてシングルマザーになる女性も多いのです。

また、ウガンダでは一生懸命働く男性が少なく、女性ばかりが畑仕事や家事、育児に追われているなど、女性の立場が弱い現状も。

ウガンダの女性たちはまともに教育を受けていない人が多いため、普通に就職することは難しいのは当然ですよね。

また、ウガンダでは紛争の続いた2006年頃まで、村の子どもたちを誘拐し「子ども兵」として仕立てていました。

そんな「子ども兵」だった人々も、シングルマザーと同じく苦しい立場に置かれていました。

雇用を必要としている人がたくさんいると知った千津さんは、起業のアイディアを本格的に考えるようになります。

アフリカンプリントとの出会い

ウガンダの貧困の原因や改善点が見えてきたものの、ビジネスアイデアがなかなか思いつかない千津さん。

そんなある日、ウガンダの市場でアフリカンプリントと呼ばれる布を扱う布地屋さんと出会います。

カラフルな色や模様に釘付けになった千津さんは、アフリカンプリントを使ったブランド作りを思いつきました。

とはいえ、千津さんは縫製やデザインの知識や技術はありません。

そんななか、手先が器用で勤勉なシングルマザーや、縫製の仕事をしている数人のシングルマザーたちとの出会いがあり、バッグのサンプル作りがスタートしていったのです。

RICCI EVERYDAYを立ち上げ大成功!

出典:RICCI EVERYDAY

ウガンダでの商品サンプル作りは順調に続き、2015年、ついにアパレルブランド「RICCI EVERYDAY」が創業しました。

なんと千津さんは母親の律枝さんを社長としてスカウトし、律枝さんは二つ返事で了承したというから驚きです!

日本で売る戦略を練っている千津さんの不安をよそに、律枝さんは百貨店に飛び込み営業してポップアップストアの日程を決めてしまう行動力!

千津さんの行動力とポジティブさは、母親の律枝さんゆずりの性格なのでしょうか。

創業以来、さらに、千津さんは「RICCI EVERYDAY」の商品をウガンダで生産し、現地のシングルマザーの生活を助けています。

『アフリカで、バッグの会社はじめました』を読んだ感想

本書を読み、ウガンダでのシングルマザーや元子ども兵の社会的立場の弱さや貧困の現状に、とても驚きました。

でも、自分は日本に生まれて恵まれているから社会支援をしたい!と思っても、実際に行動するのは難しいものです。

仲本千津さんの行動力には心打たれ勇気をもらいました!

ウガンダの女性たちが千津さんと共に働こうと決心したのも、千津さんの明るさや信頼できる人柄のおかげなのではないでしょうか。

ただお金で支援をするだけではなく、仕事を与えて女性たちが自立できるようにサポートするという発想は素晴らしいと感じました。

『アフリカでバッグの会社はじめました』は中学生の読書感想文にも大人にもおすすめ!

今回は、『アフリカで、バッグの会社はじめました 寄り道多め仲本千津の進んできた道』のあらすじや感想をご紹介しました。

2024年の読書感想文の選書に悩んでいる中学生はもちろん、大人が読んでも考えさせれる作品です!

ぜひ、参考にしてみて下さいね!

\ 以下の記事では、2024年読書感想文の課題図書18冊をご紹介しています /

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